夜明け・・・四国へと向かう道中、淡路島特産の玉ねぎ畑に見た刹那の眩しさです。
ようやく青空が映り込むかと期待して車を停めましたが、それは一瞬の輝きで終わり・・・結局そのまま再びグレーに染められる溜まった雨水の道でした。
間もなく完成する瓦小冊子「瓦のある風景-甍-」に採用された讃岐の屋並み(掲載はカラー写真です)・・・
ここまでとはいかずとも、仕事で走っていて目にする甍の町並みを意識して撮りためるようになりました。
今日も切り取った小さなシーン・・・しかし無意識にモノクロにしてしまうのは何故でしょう?
自分の中でも最早‘懐かしさ’というキャッチフレーズが似合うのか、意識の中でカテゴリー整理をしてしまっているいるのでしょうか・・・。不甲斐ないですね~。瓦師としてこうした古き良き町並みを守るだけではなく、これからも津々浦々に甍の‘新しき良き町並み’を創造していかないといけない立場なんですが・・・。悠久の日本史において、この瓦屋根のある情緒深い町並みを、それこそ刹那のものとして終わらせてよいのでしょうか?太陽の光は空の機嫌に因り気まぐれです。射しては隠れ、隠れてはまた射す・・・。瓦という文化は、こうした不安定であっては最早文化にあらず・・・。1400年も続いたポテンシャルを今こそ発揮しないといけませんね。時代のせいばかりにしては埒は明かず、今を担う瓦業界人の努力にかかっています。
こんないい町並みの存在・・・「刹那」で終わらせるべからず・・・。