火入れ式「勝」・・・奈良 斑鳩の家
物語の始まりにしたためられた一文字は「勝」・・・迷いなき力強い一筆でした。
家族の想いを込めたこの一文字を窯の中へ入れ、瓦とともに焼きあげます。
屋根の一部に施工される記念瓦には、寄せ書きのようにご家族みんなの名前が刻まれました。
遠い将来、孫子の代の誰かがそれを見た際、先祖たちが家づくりに込めた想いを知り、その意志を未来に繋げていくきっかけになれば幸いです。
土に火が入り、手を合わせ、すべてに祈る・・・美しい光景でした。
人は何かを願う時、安らかな表情になります。
人は誰かを信じる時、あたたかい感情が湧き出ます。
人は互いに分かち合えた時、そこにはかけがえのない絆が生まれます。
皆さんの和やかな表情に、すべて救われたような気持ちでいっぱいになりました。
作り手の見えるモノづくり、買い手の見えるモノづくり・・・その真髄が火入れ式にあります。
施主様ご家族とともに、この度は瓦工事の職人さんたちにも皆さんで立ち会っていただき、
家づくりに込める想いを共有し合える素敵な時間となりました。
歴史ある町で歴史ある景観を継承する・・・とても大事な一軒の瓦屋根の完成が楽しみですね。
瓦葺き/
孫七瓦工業株式会社 様













